6月14日(木) 19:15 Maasdijk(オランダ)

距離         : 12 00m×70周 84km
出走者数 : 58
天         候晴れ
結         果未完走(-5Laps 36)



パールイズミロードレーススクールもこのレースで最終戦である。
夜スタートということで肌寒かったが、天気は良く、風もそよ風程度と走り易い気候だ。
コースはほぼ四角形でレンガ畳が3/4を占めるだけの比較的簡単なもの。
しかし大都市Rotterdam付近のレースということで、協賛金が多く集まり賞金も高くなる為、強い選手がこぞって出場してくるというのが傾向としてあるらしい。
確かに受付やコース横でこれまで強いと聞いていた選手を何人も見かけた。
それでもいつものメンバーである。
何も臆することはないと、走り切ることのみ考えスタート位置へ向かった。

前のレースがまだ終わって無かった為、定刻より15分遅れでレーススタート。
いつも通り集団の波に乗るのだが、うまくついていけない。
強い選手が大勢いるため、集団の速度が速くなっているようだ。
更にコーナーでも離されてしまう。
我慢して耐えようとするが、足がついていかず、数周集団と走っただけで千切れてしまう結果に。
最終戦だというのにすぐ千切れてしまい、自分の不甲斐なさに愕然としながらも、クリテリウムはその場で降ろされる訳ではないのでトレーニングだと割り切り、集団走行の技術をもう一度身につけようと集団が後ろからやって来るとすぐさま飛び乗ることにした。

集団で数周して、コーナーで離される原因がわかった。
視線が地面ばかりに向いていたのだ。
先日ステムを変え角度が変わったのと、昨日のレースで路面が荒れていたので下に意識が向いてしまうようになったのだろう。
これに気づいた後コーナーで離されることは無くなったが、それでも速度が速い為後ろに付いても千切れてしまい、結局5周回程ラップされ、レースを降ろされた。

最終戦で本当のクリテリウムというものを味わった。
今の私の実力では完走すら到底できない領域だと感じた。
目標であった一桁入賞など、夢のまた夢だ。
しかし、不可能なことではない。
こちらの選手はほぼ皆手に職を持ちながらレースをしている。
今日のレースでも、きっちり8時間働いてやって来た選手も居た。
それで皆走れているのだ。
日本ではレース数が少ないのでこちらの人々と同じようにとは行かないが、日々のトレーニング次第で近づけることができるだろう。
日本では、いつか欧州で勝つことを夢見てトレーニングに励もうと思う。


最後になりましたが、今回このパールイズミロードレーススクールに参加させて頂くにあたってご協力頂いたパールイズミ様、山宮コーチ、関係者各位、その他応援して下さった皆様にお礼を申し上げたいと思います。
2ヶ月という期間の中で異文化に触れ、自転車選手としての力はもちろん人間的にも成長できました。
この経験を活かすも殺すも、今後の私の活動次第なので、ここからがスタートだと思ってこれからの人生に役立てたいと思います。
このような機会を与えて下さり、ありがとうございました。

6月13日(水) 15:30 Kruibeke (ベルギー)

距         離: 9.4km×12周 113km
出走者数: 96
天        候曇り
結        果未完走


パールイズミロードレーススクールの残りレース数も後2レースとなった。
ベルギーのケルメスレースは本日が最終戦である。
先日のAartselaarではスプリントの位置取りが悪く取ることの出来た10位台を取ることができなかったので、本日は今までの最高位を取ることを目標にレースに臨んだ。

本日のコースは、グネグネと市街地を抜けた後に農道に出て、高速道路の高架を2度渡るといったもの。
市街地では直角コーナーが多く、細い路地や、傾斜は緩いが石畳の上りもある。
農道に出てからは、風はもちろんデコボコに荒れた路面が待ち構える。
故に、非常にパワーを要求される今遠征最難関のコースだと感じた。
天気が曇りで、風も強くはなかったのが救いだろう。
雨風が吹きすさぶ中このコースを走れと言われたら、少し躊躇するかもしれない。

少し肌寒い気温の中、レースはスタート。
ホームストレートは下り基調なので、最初からスピードは速い。
しかしすぐに曲がってもがき、スピードに乗ったと思ったらまたブレーキをかけさせられて曲がる。
まるでクリテリウムを走っているような感覚に陥る。

何度かコーナーを抜け、裏路地のような細い箇所を抜けるとまた直角コーナーがある。
そこで前の選手に付いて曲がったのだが、その選手の体で縁石が見えず、危うくぶつかり落車しそうになる。
今までだと落車しそうになっても「レースなのだから落車や怪我をしても当たり前」という感覚でその後も何も考えず走れたのだが、今日は違った。
ここで怪我をすると、この2ヶ月地道に積み重ねた実力が泡と消えてしまい、日本に戻っても走れなくなる、という恐れが頭の中を渦巻く。
1周目からその恐怖心に囚われていたせいで、コーナーを曲がる度に少し選手と間を開けてしまい、そこで脚を使ってしまうのでじわじわと集団後方に追いやられていくハメになった。

4周が終わる頃には、私は最後尾に居た。
他のコーナーではなんとか今まで通り曲がることができるようになってきたのだが、まだあの場所での恐怖心を拭うことができない。
そのコーナーを抜けると、下ってから石畳の上りなので、非常にパワーを消耗させられる。
4周で既にクタクタだったのでなんとか前に上がろうとするが、抜きつ抜かれつを繰り返し、結局ほとんどの時間を最後尾で過ごした。

残り3周、周回賞がかかったこの周でスピードが一気に上がる。
農道に出た時には集団後方は崩壊していた。
ここまで中切れを食らってもなんとか集団に復帰していたが、この周のスピードについていく脚がもう無く、ここでレースを降りることになった。

今回のレースは、これまでで一番情けない走りをしたレースだった。
今回のようなコースは、ベルギーでは特段変わらないコースだろう。
こういった市街地のレースに慣れていればレースのしがいがあるコースだとは思ったが、私にはまだ経験不足の感があり、応用が利かなかった。
最近調子よく走れていただけに、非常に悔しく思う。
しかし、前の選手から離されても独走しまた元に戻れるようになったので、この2ヶ月で確実に力はついていると実感した。

明日はオランダのクリテリウムで、これが最終戦となる。
これまで培った経験を全て出し切り、目標を達成したい。

6月10日(日) 14:30 Aartselaar (ベルギー)

距         離: 7.5km×15周 112km
出走者数60
天         候曇り
結         果: 21



本日はベルギー第二の都市Antwerpの近く、
Aartselaarという街でのレースだった。
コースは極めて緩やかな起伏があり、鋭角なコーナーが1つ、直角コーナーは4つ、路面はほぼアスファルトとコンクリート舗装という難しくないコースレイアウトだ。
日曜日で天候も絶好のサイクリング日和だった為、出走者は多くなるだろうと予想していたが、60名程に留まる。
その為最低でも賞金を、そしてできるならば上位を狙おうと臨んだ。

スタートしてすぐにアタックの応酬。
今日はなんとしても逃げに乗りたいと1周目から前方に出て何度もアタックに反応するが、逃げが決まらずすぐに集団に吸収される。
そして後方に下がり、少ししたら前に出る、という
ことを繰り返していると、いつの間にか逃げが
決まっている。
また逃げに乗れなかったと悔やみつつも、その逃げを追う為に集団前方のローテーションに加わり、トレーニングも兼ねて前を引く。
本日は皆逃げを捕まえようと奮起していたのか、レースは高速で展開し、8周目を過ぎるまであまり速度は落ちなかった。

そこからは何度か小康状態になりつつも協調し合い、いつもより大勢でローテーションし逃げを追う。
しかしなかなか捕まらず、むしろ差が開いたのか2台目の先導車が集団を抜き、前を走る。
そこからまたじわじわと速度が上がりはじめた
が大きな動きは無く、最終周へ。
ゴールスプリントに備え良い位置を確保しようと、
後ろから前へ前へと選手達が集まってくる。
最終コーナーを抜け、選手達は団子状のまま緩やかに曲がりながらゴールを目指す。
私はここでいつも中心部に位置してしまう為、スプリントで前方に行けない。
故に今回は風を受けてでも外側からスプリントしようと道路左側に寄る。
しかし既に前方に選手が幾人かおり、うまい具合に進路を阻まれ何度かブレーキに手を掛けるも、渾身の力を振り絞りスプリント。
集団では5番手か6番手でゴールしたが、結果は21位という形で終わった。

今レースでは序盤からアタック合戦に参加できたので、また1つ成長できたのではないかと思う。
と同時に、後ろから集団に抜かれた時に下がり
すぎる傾向にあるので、できるだけ前方で集団
に復帰するようにする、という課題もできた。
肝心な場面で集団後方にいては何もできない。
苦しくても、常に前に位置する。
前々から言っていることだが、意識してこれを実践しようと思う。

また、本日はボトルを沿道の人から受け取り損ねて落車するという事故があった。
今の季節で120kmくらいの距離ならばボトルは2本で十分事足りるが、暑くなってくるとそうはいかないだろう。
ボトルを受け取る経験が無かったので、これも練習しておかねばならない。

残りは2レース。
なんとか一桁入賞という目標に到達できるよう、気合を入れていきたい。

6月8日(金) 19:00 Belsele (ベルギー)


距         離: 6.2km×15周 99.2km
出走者数: 84
天         候晴れ
結         果未出走


二度目の体調不良に陥り、今回もレースを見送った。
以前体調を崩してから睡眠や食事等をしっかり摂っていたにも関わらず、だ。
それだけ体力が低下していたのだろう。
日本に居た時は高校、大学と体育会系の部活動に所属していたが、ここまで頻繁に体調を崩すことは無かった。
環境が違うとこうも簡単に体は壊れるものらしい。

今後こちらに来る方は、「私は大丈夫だろう」と思わずに、薬やサプリメントの準備を万全にしてきてほしいと思う。

6月6日(水) 16:30 Harderwijk (オランダ)


レース名 : 27e Parel Van de Veluwe
距        離: 181.2km (147.9km+11.1km×3Laps)
出走者数:163
天候:曇り
結果:88


初のクラシックレースだというのに、朝目覚めると外は土砂降り。
オランダクリテリウムやベルギーケルメスレースより更にレベルが増すと聞いていたので、この雨の中そんなレースを走るのかと思うと気分は少し憂鬱に。
しかしこれまでの経験から言うと、朝雨が降っていると午後を過ぎる頃には止む傾向にあったので、晴れることを願いながら支度し会場へ向かった。

クラシックレースに参戦する際は、「GRC Jan Van Arckel」というオランダのクラブチームに参加させてもらうことになる。
今回参戦するのは、私達スクール生を含めて6名。
会場へはそのチームの監督やメンバーらと共に向かうので、まずはその方々との集合場所へ。
そこで監督らと挨拶するのだが、私はオランダ語も英語も喋れないので何もこちらのことを伝えることができなかった。
ヨーロッパで活動するには、最低限英会話ができないと何もできないと改めて思い知った。

会場へ着いた後も雨は降り続いており、先に行われていた女子のレースを少し観戦したのだが、皆顔まで泥だらけで激しいレースだったことが想像できた。
その後準備をしていると運良く雨が上がり晴れ間も見え始め、気温もサイクリングをするには丁度いいくらいになった。

完走率の高いと言われる今レースの出走者は平日にも関わらず163名も集まり、会場も賑わいを見せていた。
そんな日本と違う光景を見ながらスタート脇のテントでサインをし、スタート位置へ。
これまでと全く種類の違うレースだが、緊張はしなかった。
短期間に何度もレースに出ていたおかげだろう。
他の選手も皆緊張している様子は無く、談笑したり既に補給食を食べ始めたりしている選手もいた。

そんな様子を観察しながらスタートを待っていると、アナウンサーから黙祷の指示が。
30秒程黙祷した後、先導車が動き出し、遂にレースが始まった。
1.5kmまではパレードスタート。
この間選手達は位置取り争いで殺気立っている。
ここで落車する選手も居ると聞いていたので、無理はせず、しかし最後方まで下がらないように努めた。

1.5kmを過ぎ、スターターピストルと旗の合図で本番が始まる。
30km/h程から一気に50km/hまで跳ね上がるスピード。
最初は緩やかな上り基調なのだが、そんなことを感じさせないスピードだ。
苦しい、既に呼吸が乱れている。
しかし付いて行けている。
ずっとこのスピードは続かないだろうから我慢だ、と自分に言い聞かせながら耐える。
ちなみに最初の40分程は平均48km/hをマークしていた。

上りがあれば、下りもある。
山のぐねぐねとした下りは好きではないが、こちらの下りは緩やかでほぼ一直線。
何も恐れることなく突き進み、後方から中程まで位置を上げる。
本日のコースは基本的に森と農道を抜けるコースなので、こういったところで位置をあげておかないと道が細くなった時に中切れを食らう恐れが大いにある。
それゆえもっと前方へ行きたかったのだが、集団が団子状になっていたので中程で留まる。

しかし、それがいけなかった。
1時間が経とうとする頃、上り基調の区間で集団は縦一列に伸び、中切れが発生。
私は中切れがあったすぐ後ろにいたのだが、私の後方には少し距離が開いてポツポツとしか選手が居ない。
どうやら後ろの集団も崩壊していたようだ。
仕方なく一人で追うも、集団の方がスピード速くじわじわと離されていくので、大人しく後ろの集団が復活するのを待ってから再度追うことに。
結局前方の集団を捕まえるのに30分を費やすこととなった。

そこからしばらくは一定ペースでの走行。
この日はシマノレーシングチームの阿部選手もレースに参加していたので、日本のトップクラスの選手の走り方を真似ようと後ろやら横やらに付いて走り方を観察する。
わかったことは、体の使い方がうまく、筋肉量が圧倒的に違うということ。
上半身は体幹がしっかりしているのか全くブレず、下半身は筋肉が隆起しており、自分とは明らかに違う体つきであったため驚かされた。
自分もこれくらいにならなければならない。
そう思いながら、引き続きペダルを回した。

3時間を過ぎようとする頃、農道に出る。
道が細く、風も吹いていたので集団は縦に伸びる。
そこで56人を巻き込む落車が発生。
運良く巻き込まれはしなかったが、道路いっぱいに選手と自転車が転倒していたので、クリートを外しその場を脱出する。
しかし前方の集団との差が大きく開いている。
落車の地点は畑に投げ出された選手もおり、すぐには集団が復活しそうになかったので抜け出せた十数人で前を追う。

そこからはさっきまでのゆったりとした一定ペースから一転、ハイペースな展開に。
グルグルとローテーションをしながらなんとか前に見えている集団を追うのだが、なかなか差が縮まらず、息も絶え絶えに。
周回コースに入る手前で追いついたので、ここでも30分程追っていたことになる。
追いついた時には集団が団子状になっていたので一息つき、できるだけ呼吸を整える。
そしてスタートした街に戻り、周回コースへ突入。
ここから永遠とも思える30kmが始まる。

まず1周目。
フィニッシュラインを抜け、ここからがスタートだと言わんばかりに一気にスピードが上がり、集団は大きく縦に伸びる。
なんとか付いてはいけているが、立ち上がりの速度が今までの比ではない。
3時間半走って脚が疲弊しているせいもあるのだろう。
立ち上がりだけでなく、そこからの巡航速度も速く、何度も脚が攣りかける。
長い、長すぎる。
1周の10kmなんて、あっという間のハズなのに。
そう思いながら我慢していると、街の裏側でペースが落ちる。
助かったと、脚を休ませることができたのも束の間、すぐに2周目へ突入する。

2周目は先程よりもスピードが上がる。
これ以上上げられるとどうしようも無いといったくらいに、だ。
しかしまだ最終周がある。
確実にこれよりスピードは上がる。
となるとどうすれば良いか、この周は疲弊しきった脚を回復させなければならない。
できるだけ風を受けない位置で走行しようと試みるが、それ以上に立ち上がりで脚を使わされる。
しかもこの周は1周目でペースが落ちたところでもペースが落ちない。
もがき苦しみながら、2周目のフィニッシュラインを抜け、最終周へ。

予想通り最終周は尋常では無い程にペースが上がる。
途中までは食らいついていたのだが、コーナーを3つ曲がったあとの直線で付き切れ。
後方に何人かいたので最後尾に付こうとするが、脚が無く失敗。
仕方ないので、私と同じように千切れた選手と共に完走を目指す。
しかし皆脚が限界に達していたのか、ローテーションもうまくいかずすぐにバラバラに。
最後の力を振り絞りながら走り、3/4を過ぎた頃にチームカーが後ろからやってくる。
ここからはしばらく直線で前を引いてくれるようだったので、すぐさまチームカーの後ろに付き、できる限り速いペースでペダルを回す。
そしてコーナーに差し掛かったのでチームカーが少し先行し、私もコーナーを抜けてそれに追いつこうとペダルを踏むと、両足に衝撃が走り、攣ってしまう。
数秒間そのままの位置で脚が回せず、回せた後もぎこちないペダリングに。
その後は残り数百メートルだったので気合で回し、トップから236秒遅れの88位でゴールする結果となった。

なんとか完走はできたものの、集団内でゴールすることはできなかった。
今まで出たレースより更にパワーと持続力が要求された。
しかし今の自分の力でも、序盤から前方付近を走れていたら中切れにも合わず落車の被害も受けず脚を溜められていたかもしれない。
それで最後に走れなかったのならパワー不足ということになるが、まだまだ走り方を磨く必要があるようだ。
それでも監督やメンバーらの方々が走りを褒めて下さったので自信に繋がった。
次回からはもっと果敢に、積極的に、動いて行きたい。

6月3日(日) 15:15 Huijbergen(オランダ)


距離:2600m×38周 100km
出走者数:50
天候:曇り時々雨
結果:22



連戦で100kmのクリテリウム。

本日のレース会場は宿泊先Essenと国境を挟んで隣のHuijbergenという町で行われた。
距離にして約5kmなので、今スクールで一番近い会場だ。
シーズンを通すと、Essenから近い場所でこういったクリテリウムが5回は開催されるという。
なんとも整った環境である。

コースは12500mを超えるというクリテリウムにしては長めのコース。
直角コーナーは2ヶ所で、あとは緩やかに曲がっていくカーブが存在する。
小刻みにS字に曲がるところが1ヶ所あり、そこがレンガ畳となっているので、雨の場合は特に注意が必要だ。
町と林を抜ける為風の影響は受けにくいが、道幅は広くは無いので、走りにくいコースだと感じた。

朝から降っていた雨はスタート前には止み、レンガ畳の箇所は乾いていた。
一番の不安はレンガ畳が濡れていることだったので、あまり不安の無い状態でレースをスタートすることができた。

序盤のペースはやはり速いが、さっきまで路面が濡れていたせいかコーナーの進入速度は遅く、皆安全にコーナーを曲がっていく。
今回は序盤から前の方に行こうとするも、いつもと同じように抜いては後ろに戻され、といったことを繰り返し、あまり前方まで動けないまま周回を重ねる。

前方付近に行くことができたのは半分を過ぎてしばらくしてから。
その時には既に9人と8人の2つの逃げグループが形成されていた。
小雨も時々パラつき、集団が小康状態になった時に誰が飛び出してもいいように身構える。
残り10周の時点で一人が飛び出したので、すかさずそれに乗る。
しかし後方からは誰も付いてきておらず、二人で逃げることもできないだろうと判断したので大人しく集団に飲み込まれる。
ここで、前方付近で復帰できればよかったのだが集団に混ざるタイミングを誤り、集団後方へまで戻されることに。

残り3周となり、位置は未だに集団の中程。
このままではまた集団ゴールになってしまうかもしれないと恐れ、脚を使って前方から5番目付近まで位置を上げる。
残り2周で3/4を過ぎた頃、一人が飛び出し、もう一人が追う形に。
それを見てもう一度と私も必死に追うと、後ろからもう一人やってくる。
集団はこれを見逃し、4人で集団を抜け出すこと
に成功した。
4人で回している最中頻繁に集団が来ないか振り返っていたが、なんとか逃げ切れそうな距離だ。
ゴールが段々と近づいて来ていたので最後の踏ん張りを見せペダルを回すが、ゴール手前で私が先頭を引いていた為スプリントはロクにできず、後ろから一人で飛び出してきた選手にも抜かれ、22位でゴールする結果となった。

今回、最終周だけだが初めて少人数で逃げることができた。
これを序盤の内からやらなければならないのだが、少人数で逃げる雰囲気は少し掴めた。
残りの5レース、内2つはクラシックレースの予定だが、この感じを忘れずに戦って行きたい。

6月2日(土) 15:45 Papendrecht (オランダ)

距離        : 1500m×66周 100km
出走者数: 64
天候         晴れ
結果         : 34




最近暖かい気候が続いていたのだが、風が吹くと少し肌寒くも感じる程の気温にまで落ちた今日、オランダのクリテリウムとしては初めて100kmという距離を走る。
コースは四角形で、アスファルトとレンガ畳が半分ずつといった非常に簡単なコースなので、速度が高速になることは必至だ。
試走時に少し不安はあったが、スタート位置に付くとその不安は不思議と消えた。

最後方の位置からレーススタート。
簡単なコースゆえに、速度はどんどん上がる。
しばらく高速で縦一列に伸びていたので、後方の位置から全く前へ上がれず、序盤から焦りを感じていた。
集団の後方に居る選手は、脚の無い選手。
私も漏れなくその一人だ。
既に息は上がり、ついていくのがやっとという状態。
これで誰かが中切れを起こしたらどうなるだろう、いやその前にGeldropのクリテリウムのように私が千切れるかもしれない。
様々な悪い予感が脳裏をよぎる。
とにかく、今は我慢するしかないと、常に集団後方で速度が落ちる時を待った。

速度が落ちたな、と感じることができたのはスタートからおよそ45分経った頃。
心肺はまだ少し苦しかったが脚は回せそうだったので、できるだけ前へ上がっていく。
しかし皆考えることは同じようで、集団中程へ上がった次の周には何人もの選手に抜かれて後
方へ逆戻りするハメに。
そして、また同じように前方へ上がっていく。
中盤はこのずっと繰り返しであった。

残りの周回数も少なくなってきた頃、序盤より遥かにスピードが落ちてきていた。
だが、なかなか前に出ることができない。
団子状になっている時は常にイン側を走っていたのだが、それでも集団中程までいくのがやっとであった。

残り5周程からまた速度が伸び始め、集団は一列に。
しかし最終周には必ず団子状になるので、そこで一気に前に出るしかないと考え、必死に耐える。
そして最終周、第三コーナーを越えた辺りで団子状になったのでペダルを回し集団の前方まで行くも、最終コーナーでイン側にいた選手に気づかず驚いて無駄なブレーキをかけてしまい減速、34位でゴールする結果となった。

前方に居た方が楽だということは以前から身を持って知っていたが、今回は前にいくことすら容易ではなかった。
まだまだスピードも持続力も足りないのだろう。
しかし、速いと思うスピードでも完走することができたのは大きな自信になった。
やはりレースは最高のトレーニングになる。
次のレースも最低でも完走を果たし、力をつけていきたい。